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賢は、流し目をくれる遼子に動揺の欠片も見せずに、頷いた。
「読みましたよ。だから来たのですが?」
「……つまらないわねぇ。相変わらず」
賢が動揺を微塵も見せない事に頬を膨らませる遼子。……これで、あの学園の理事長であり、息子と娘がいるとは思えない。
遼子の魅力は、こんな子どもっぽい所にあるのだが、賢は表情を変えずに、遼子に近づいた。
一流と謳われるTホテルの最上階スイートルームのベッドに腰をかけている遼子の隣に腰を下ろす。
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