人生の分岐点

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ランス「確か試験会場は鬪技場だったっけ…」 ランスは呟いて町の中を歩く。 ランスがこの町に来るのは久し振りだ。 普段は町人や商人達で盛り上がっているのだが、試験があるので厳つい連中が目立つ。 ランス(父さんは生まれつきだから仕方ないと言われたが、やはりあの体格は羨ましいな…) その時路地から全身をすっぽりと布で隠した人物が飛び出して来た。 何かに追われているのかしきりに後方を気にしながら走っている。 そして見事にランスにぶつかった。 その弾みで顔を隠している部分の布がとれた。 年齢は14歳くらいだろうか。 ランス(大きな目に整った鼻、小さな口とそして……尖った……耳?………) ランス「え?」 ランスの口から思わず間抜けな声がでた。 その声に周りが反応した。 厳つい人A「おいっ!そいつは魔族じゃないのか‼」 彼はその声にびくっと反応し慌てて逃げようとするが、すでに周囲は鎧に身を包んだ勇者志望者ばかりだ。 ランス(さて僕はどうしようかな…)
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