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「お前の言う通りだな。まぁ、座れ。話はそれからだ」
手の動作と言葉を使いふかふかで座り心地の良さそうなソファに座るように促してきた。
普通の人なら少しは遠慮してそっと座るだろうが、俺は堂々と、遠慮のひとかけらもないような態度で偉そうに座った。
うむ、我ながらいい感じの一匹狼風不良だ。
「さて、まず初めに我が校について説明するんだが…簡単に言ってしまえば、色々な能力を持った餓鬼が集まるところだ」
その後数十分話は続いたが、簡単に要約するとこうだ。
この黒峰男子高校は、学科がたくさんある。
普通科、体育科、音楽科、農業科、機械科、芸能科、芸術科、自然科学科、調理科、動物科、特殊科といった11の学科がある。
聞いたことのない学科もあるが…俺はそのうちの特殊科に転入した。
次に男子校、ということでホモやバイが9割、ノーマルが1割の比率らしい。
俺の思っていた通りだ。
あとは、寄付金がたくさんで学科はでかい、とのことだ。
細かいことは追々説明する。
「…こんな感じだ。何か質問はあるか?」
「ない」
ここについては事前にほとんど調べてあるからな。
分かっていたことなんだが…改めて考えてみると、やっぱり学科が多い気がする。
でも、入れる人数はそんなに多くはないらしい。そうしないと生徒が多すぎて教師が足りなくなってしまうからだとか。
ちなみに編入生は毎年二人程度しか受け入れていないらしい。
そこんとこは早いもん勝ちだな。それに、編入試験は入試より厳しいらしいし、そう簡単にははいれないんだ。
「なら説明は以上だ。担任は呼んでないから職員室行って名乗れ。そしたら担任が反応するはずだ。あ、一応案内図渡しとくわ」
そういって差し出してきた案内図をひったくるように受け取り、足早に部屋を出て行った。
部屋を出てからは案内図など見なくてももう場所は把握済みなのですたすたと廊下を進んでいった。
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