アイスクリームシンドローム

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秋っつっまだ手も暑い。陽炎が道路の先の先まで走ってて、俺は突っ立ってるだけのボンクラだった。 せれでも横の麻美は絶対ゆがまなかったな、って何を言ってるんだ俺は? 「そういう詩的な表現、ベストです」 「詩的じゃねえだろ。話続けるぞ」 親友ってのはもうシンドロームだ。出口なんてない迷路と言い換えてもいい。永久にさまよい続けるだけ、抜け出せない。 しかも、その中のヘタレは動くのさえ怖いから踏み出さずにこの迷路が終わらないことにすら気づきはしない。 「あ、聞き忘れた質問ありました。 最近学んだ教訓ってなんですか?」 「よし、それについて話そうか」 麻美はどんどん来宮を好きになっていって、とうとう話題に出ない日は無くなっちまって。 家に帰ってとりあえずアイス食おうと思ったんだ。 『…あーあ』 うずまきソフトのミックスがあったからそれだして、落とした時の為に皿持って部屋に入った。 んで部屋の中で麻美のこと考えてたら、アイスがドロドロでベタベタに溶けてた。 アイスも、麻美も。 『運命って、待ってくれないんだな』
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