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ほら、次いくぞ」
「ま、まだ噛んでます……って熱っ!?」
「あ、ごめん。口に付いた?」
こんな感じで食事は続き、そして完食した。
飯を食い終わった椛は物珍しそうにソファで跳ねている。
「ちょっと休憩したら出掛けたいんだけど、いいか?」
「……どこに行くんですか?」
丼を台所に放置し尋ねると、椛は警戒心バリバリな瞳をこちらに向けて来た。
「ただの買い物だよ。この家にはお前に貸せそうな女物日用品がないんだ」
なんせ彼女とかいないからね。いないからねッ!!
「成る程、買い物ですか」
「あぁ、面白い物も多いと思うぞ?」
テレビであの反応だから、家電コーナーに行ったら面白いことになりそうだ。
「というわけで、着替えろ。その巫女服もどきのコスプレ衣装で外でたら流石に恥ずいぞ?」
「でも、私これ以外に服持ってないです」
マジか。このコスプレ娘め。
俺は二階の自室に駆け上がり、タンスを漁る。
「ど、どうしたんですか?」
後を追って来た椛が恐る恐る部屋を覗く。
「いや、出来るだけ女が着ても問題なさそうな服を探してる」
あ、黒のパーカーとかなら自然だよな。犬耳隠せるし。
黒のパーカーを椛の方にぶん投げて「着ろ」と目でサインを送る。
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