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舗装もされていない不安定な砂利道を進むと、見慣れない公園に辿り着く。
「あれ……?こんな公園あったっけ……?」
普段通らない道だが、こんなところに公園があるなんて話しは聞いたことがない。
しかもこの公園、遊具は全て錆びつき、辺りには雑草が伸び、とてもじゃないが子供が遊べるような場所ではなかった。
そのまま通り過ぎようとする。
ーーしかし。
「…………」
気がつけば俺はその公園の敷地に足を踏み入れていた。
「……ん?何してんだろ、俺」
無意識の内に入った公園は不気味なほど静かだった。幽霊とか信じてないが、それでも怖い。
「……帰ろ」
恐怖を振り払うためにわざと大きめな独り言を呟いて、俺は公園に背を向けて歩きだす。
すると、突然背中に強い衝撃を感じた。
「うっ……!!」
前方に吹っ飛び顔面を地面に強打する。
「いでぇ……」
「うぅ……痛い……」
この場合背中に手を当てるべきか顔面に手を当てるべきか迷っていると、背後から女の子のものと思われる声が聞こえた。
振り返ると確かにそこには倒れこむ女の子の姿があった。
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