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「寝不足と疲労で身体が弱っとるみたいやな、多分数日間安静にしとったら治るやろ」
「…そうか」
総司がよんできた医者は、組で世話になっている馴染みの医者だった。
「ちゃんと栄養あるもん食べさせてやりよし。
…所で、
なんでここに女子がおるんや、土方はん。」
やっぱりか…
「土方さん、この子女の子だったんですか…?」
「俺に聞くな、…倒れてたのを拾ってきただけだ」
「て事は、長州方かもしれないですよね!?」
総司は俺の顔をみて、らしくもなく慌てている。
「阿保か、お前。
病人、しかも女に密偵なんか出来るかよ。
この件はこいつが回復し、口が聞ける様になるまで保留だ。
監察方は…、今日は山崎休みだったか?
総司、山崎呼んでこい」
「行ってきます」
部屋が静かになると、布団に近寄った。
さっきから気になってはいたが、
こいつの髪色や髪型は見たことがねぇ、異国のもんか?
左目は隠れてるし、髪の一部が紅い。
隠れてる左目を見ようと、俺はそいつの顔に手を伸ばした。
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