プロローグ

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美人、可愛い、綺麗、スタイルが良い、気立てが良い、服のセンスが良い、頭が良い、スポーツ万能、仕事が出来る、癒し系、愛嬌がある、色気がある、話上手、聞き上手、巨乳、美乳、etc……。 挙げればキリがないけど……モテる女はきっと、当てはまる項目が多いのだろう。 若菜は頭が良くて美人で更にはスタイル抜群。もちろんモテないわけがない。 裕美は容姿は平凡だと思うけど、頭脳明晰であるにもかかわらず、それを鼻にかけることなく気さくで男女問わず人気がある。 真理恵は癒し系でおっとりしていて、一見頼りなく感じるとこがあるけど、何故か男が途切れたことがない。 そして、花園愛莉(はなぞのあいり)こと私はというと、その愛らしい名前からは想像もつかないくらい平凡すぎる容姿。 美人でなければ性格は暗いし、極めつけにちょっぴりオタク。 だからこの世に生を受けて二十三年間、モテたことがない。 もちろん言い寄られたこともないし、告白なんてもってのほかだ。 当然、彼氏がいたことはなく、キスすらしたことがない。 生粋のバージンである。 "白馬の王子様が現れて結婚するまでバージンを貫くの!" そんなことは、さらさら思っちゃいない。 大好きな彼氏が出来れば、喜んで唇だってバージンだってくれてやる。 ……きっと。 でもね、そんなモテない私に         奇跡が起きたんだ―――  
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