*短編*

6/13
前へ
/15ページ
次へ
「………どう…ぞ…」 「いただきます」 躊躇いがちに出された瑞穂の人差し指。 それを有明の薄く整った唇で覆われた。 「!!!」 生暖かい口内の感触に体が跳ね、柔らかい舌が瑞穂の指を絡めとり、時折チュッと吸われる。 「~ッ!せん…せ…」 視線も絡み合い、火でも出てるんじゃないかと思うほど、身体中が熱い。 甘い匂い、静かな部屋に響くのは有明の唇から出る唾液の音だけ。 いや、激しく動く自分の胸の音も聞こえているかもしれない。 体が、ぞくぞくする。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加