第1章

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翔と仲良くなったのは、初めて席が隣になった時。 女の子が苦手だと知って、私は少しでも彼の苦手を克服させてあげようと、たくさんのことに取り組んだ。 …そんなこんなで一緒にいる時間が増え、いつの間にかかけがえのない友達になっていた。 私の努力のおかげで、今は翔も大分女の子が大丈夫になってきた。 ……すごいでしょ?ほめてほめて。 まあ元々翔は楽しいやつ(ちょっとバカ)だから、誰とでも仲良くなれちゃうんだ。 そうそう。 実は翔は、私が料理を始めたことに大きく関わっている。 大きくどころじゃないか。 だって私が料理を始めたの、翔の存在があるからだもん。 さっきお兄ちゃんが言ってた、”私に好きな男ができたから料理始めた“ってやつ。 あれ、実は大正解なんだよね。 言えるわけないけど。 ────そう。 七瀬理衣、16歳。 長谷川翔に、恋をしました。
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