第2章

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「ありがと」 「ん。……理貴さん、ほんっと理衣のこと大好きだよな」 「ねー。面倒くさー」 「出た、理衣の口癖」 「く、口癖じゃないもん!本心言っただけだもん…」 ────や、本当はわかってる。 ”面倒くさい“は、私の口癖だってこと。 こんなに大変なことをするなら、家でごろごろしていたいなぁ…… …という密かな願いが、きっと言葉になってしまうんだろう。 「あーサッカーしてぇ」 「……それ、翔の口癖だね」 「あ、まじ?まぁ理衣よりましだな」 「…………むか」 翔は、正真正銘のサッカーバカ。 年中無休でサッカーのことを考えている。 本人曰く、“サッカーをしない俺なんて、俺じゃねぇ”らしい。 ……私にはさっぱりだ。
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