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「いーな。髪サラサラで」
そう呟いた翔は、おもむろに私の頭に手を伸ばし、髪をなでた。
「……………っ!」
やばい。
本当に、これには毎度毎度驚いてばっかりだ。
この程度のスキンシップなら、慣れているはずだ。
だってうちにいるのはあのお兄ちゃんな訳だし、翔だってこのくらいはする。
でもどうしても、息が詰まってしまうんだ。
「ふ、ふふーん。かっ、翔はくるくるパーだもんねっ」
「”パー“が余計だっつーの。その髪全部引っこ抜いてやろーか?」
「引っこ抜けるもんなら引っこ抜いて………………ぎゃーっ!痛い痛い!」
「おらおら抜いてやるよ」
……ガキだ。
まるで私たち、中学生通り越して小学生のようだ。
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