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「やべ。まじで2、3本抜けたわ。わりーわりー」
「はげたら翔の髪植える」
「やめとけ。そこだけくるくるだぞ」
「じゃあ翔の髪の毛一本一本抜いてく」
「ははっ。それすげー拷問」
……ま、なんだかんだ楽しいからいいんだけどね。
私たちはよく、付き合っていると勘違いされる。
そりゃまあこんだけ仲良ければ、そう思うのも無理はない。
……でも、それは絶対にあり得ないことなのだ。
翔は私のことを、全く女として見ていない。
普通に自分優先だし、普通に家に押し掛けて私のベッドに寝転がるし、部屋に二人きりでいてもなにもおこらない。
……つまり翔にとって私は、見た目が女の子っぽい男友達……
というわけだ。
それを悲しく思う人もいるかもしれないけど、私はこのポジションが結構気に入っている。
……なーんて。
とりあえず私は、翔の一番の友達であればそれでいいんだ。
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