第1章

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ほっと一安心していると、どこからか匂いが漂ってきた。 ……異様な匂いだ。 でも、私はこの匂いには覚えがあった。 私が料理を作るとき、いつも漂ってくるあの匂い…… 「ぎゃあーっ!ミートソース焦げてるーっ!!」 ……最悪だ。 完全に忘れていた。 私は急いで違うソースを作り始め…… ……ようとしたけど、やめた。 また作るとか面倒くさすぎ。拒否。 こうなったらもう、カップケーキに命かけよう。 焦げちゃったソースを仕方なく洗い流しながら、ふと思った。 今の女の子達って、スパゲッティを作るのくらい朝飯前なのかな。 パスタさーっと茹でて、ソースも焦がさずちゃんと作れて……。 ……うらやましい。 私、女子力低いな。あはは。
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