第1章

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「おー理衣!おはよー」 お兄ちゃんが起きてきた。 ……よかった。ミートソース作ってるとこ見られなくて。 「おはよ、お兄ちゃん」 「え、なに?理衣エプロンしてるの?朝からかわいいなー」 ……はいでました。シスコン発言。 実は私のお兄ちゃんは、重度のシスコン。 要するに、私のこと大好きなわけですよ。 今もほらね? 私が料理を作っていることより先に、エプロンしてることに注目した。 ……呆れるわ。 「なになにー?俺に見せるため?」 違うわ、バカ。 「ううん。今日お兄ちゃん誕生日だから、カップケーキ作ってるの」 ……ま、私は一応"可愛い妹"だから、優しく対応してあげるんだけどね。 私は、生地をオーブンに入れようと、カップケーキを持ってオーブンの方に近づいた。 ……その時。 「理衣!お前はなんて可愛いんだ!」 ……はいでました。過度なスキンシップ。 料理の最中でもなんのその。 思いっきり抱きついてきます。 これが、毎日っていうのは結構きつい。
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