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確がすばる゙やった気がして。
俺は手を広げて名前を呼んだ。
『…すばる?』
何でそんな行動をとったんかは分からんねんけど。
そうせなあかん気がして。
‐ポスっ‐
俺の腕に飛び込んできたすばるは、消えそうなぐらい軽かった。
羽が生えてるんちゃうか?
ってゆーぐらい。
軽くて。
愛しくなって。
髪を撫でた。
関西弁の二人の男は、驚いたような顔をして。
立ち竦んでいた。
『すいません、病院までそのまま抱いててもらえませんか?』
色白の男が、頭を下げて言ってきた。
『あ、はい。分かりました。』
そのまま抱いて。
病院に向かった。
普通の病院には思われへんかった。
すばるの病室だけ。
空気が違った。
真っ白な部屋に、赤の家具。
まるで、天使が羽を怪我して。
血が流れてるみたい。
そこは。
病院の地下室で。
゙すばるの部屋゙と呼ばれていた。
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