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「なるべく急いで下さい。時間はまだありますが、早いに越したことはないので」
「俺には、何故お前達があのアプリを欲するのかが分からん。何故ーー」
「分からなくていいのです」
電話の男は間髪入れずにいい放った。
「ではどういうアプリなのだ？」
「分かりません」
「･･････」
「『解らないのに何故欲している？』ですか？」
「まぁいい。とにかく回収すればいいのだろう」
「失敗は許されません。確実に」
「仕留めるさ。確実に」
「ご健闘を」
ブツリ、という音のあとにツーツーという音が聞こえた。杞憂淘汰は携帯電話をジーンズのポケットにしまい任務に戻る。
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