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「はいはーい、皆のアイドル山田ですっ!」
星が飛びそうなウインクを完璧に決めて、小さな体では少々着せられてる感のあるスーツを着た童顔で茶色混じりの黒髪の青年が現れた
それに続いて、逆に平均よりは少々高めの端正な顔立ちの青年が早足で現れ
「おい、山田!先々行くなよ。迷子になるぞ」
「ちょっ!先輩に向かって迷子とか言うなよ」
涙目になりながら、勢いよくツッコミを入れるが子供が駄々こねているようにしか見えない
そしてその自称先輩を無視をして
「こんにちは吉田です。これからヘンゼルとグレーテル宅に行こうと思います」
自己紹介をしている。しかもカメラ目線だ
山「あっ、ちょい待って…依頼書確認しなきゃ」
山田が肩に斜めにかけた大きな蝦蟇口の鞄から、白い封筒を取り出した
山「えーと、依頼人はグレーテル…パパと義理のママが変なんです。助けてください」
吉「どうやって」
直ぐさまツッコミを入れた吉田は山田の後に立つと、山田の肩に顎を乗せながらのぞき見し
山「んーこんな曖昧な依頼珍しいな…」
吉「どうすんだよ?」
山「そりゃ、会って詳細を聞くしかないだろ?もう知ってると思うけど…」
少しめんどくさそうに話始めるが、真面目な顔付きで吉田をまっすぐ見つめ
山「俺達ナレーターは依頼人の願いを一つ叶える変わりに、その依頼人の物語に少しだけ関わり説明するんだ。」
吉「それくらい初めて仕事した時からしってる…」
山「だよなー!説明したの俺…っておい!」
山田が自慢げに頷いているが吉田は無視してもう、いかにも童話に出てきそうな木造の家の前に居た
吉「ん?遅いぞ山田」
山「先輩だ!」
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