Ⅱ ~1年前~
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「想空羅、落ち着いて聞いてくれ。」 「うん。」 「……病気が……悪化したって」 「………え?」 想空羅は、耳をすまさないと聞こえないくらい小さな声だった。 と、同時に"がしゃん"と大きな音をたて床にケータイが落ちた。 「う…そ、でしょう?」 「………嘘じゃ、ない」 「そんな…」 泣き出した想空羅を、俺は引き寄せ、強く抱き締めた。
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