Ⅱ ~1年前~

7/8
前へ
/33ページ
次へ
「想空羅、落ち着いて聞いてくれ。」 「うん。」 「……病気が……悪化したって」 「………え?」 想空羅は、耳をすまさないと聞こえないくらい小さな声だった。 と、同時に"がしゃん"と大きな音をたて床にケータイが落ちた。 「う…そ、でしょう?」 「………嘘じゃ、ない」 「そんな…」 泣き出した想空羅を、俺は引き寄せ、強く抱き締めた。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加