王子さまの憂鬱

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「たーまぁ♪♪」 「・・なに? 鼻!!」 「うっ! タマちゃん機嫌わるぅ~」 さらに機嫌を悪くするように甘えてくる宮田。 ソファに座る俺にピッタリとくっついてくる。 怪訝な顔を思い切りしてみたけど、相変わらず気の抜けるような笑顔の宮田。 「・・宮田は、なんで冷たくされても平気なんだよ?」 彼女の性格はわかってるけど、でもやっぱり冷たくされると、へこむんだよなぁ・・ 「なになに? さっきの電話、彼女でしょ? 冷たくされたの??」 ーーーこの鼻、聞いてやがったな・・ 「聞いてたわけじゃないよ? タマちゃんって彼女と電話してるとき、分かりやすい顔してるもん。」 「分かりやすい、顔?」 「うん! 超~~幸せそうな顔!!」 「・・・嘘でしょ?」 「本当だよぉ それだけ大好きなんだろうな~って。 タマちゃんをそんな顔にさせるのは彼女だけだもんね。 冷たくされたって、へこんだって好きなものは好きなんでしょ? 人を好きになるのは理屈じゃないもん。」 ・・・鼻が、すごく良いことを言っている。 けど、 「宮田が言うと心に響かないのは何故かな。」 「うわ~~ん!! タマちゃん、ヒドイよぉぉ」 「フフっ 嘘だよ! 宮田!ありがとう!!」 顔を覗きこみ、そう言えば 「タマちゃんのハニカミ萌えぇ~」 と、絶叫する宮田。
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