自由に満ちた空間

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      柚季 「──空いてる。」   仕事柄、通学や出勤する人々の波に逆らい自宅マンションまでゆったりとした足取りで歩み進め。鍵を取り出し鍵口に合わせるが既に扉は開いており人の気配が。常識的に警戒し警察に電話を掛けたり何らかの対策を取るのが当たり前であるも、特に気にする様子無く扉を開き自室へと入室する。   柚季 「やっぱり、お前か昶。いくら合鍵持ってるからってメールくらいしろよ。」   昶 「…文句言うなら朝ごはん作らないよ。」   柚季 「いやだから頼んでないって。」   無言で鋭い視線送る昶にまあまあとなだめる俺。同じマンションに住む彼とは腐れ縁的な関係で、俺の不規則な生活習慣を気にしたのかこうして度々朝ごはんを作りに来てくれる。   柚季 「はあ…、昶の作る飯は美味いよ本当。」   昶 「そりゃ、どうも。」   柚季 「んじゃ俺は美味しい酒でも準備しますか。」   昶 「…未成年の前で自重しろ。」   今日も穏やかな一日が始まる。          
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