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「も、もしもし…」
恐る恐る電話にでる私。
「…アルコ？ 」聞こえてきた声は、変わらず優しい大野さんの声だった。
でも、先程とは違い電話のむこうは静かだ。
「俺…アルコに最悪なことをした。
実は、五年付き合っている彼女がいるんだ 」
今まで聞いた中で一番優しい話し方なのに、彼から語られた内容は信じられないことばかりだった。
「俺の家族も、俺の女癖の悪さに呆れていて、今ではもう何も口出さなくなってて……。
二年前から彼女と住んでいるんだけど、バレちゃってさ… 」
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