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母乳を与え、赤ん坊も泣き止み、落ち着きを取り戻した頃
「やっと幸せになれたと思ったんだけどなぁ…」
誰も触れようとしなかった
誰も触れてはいけないと思った事を
彼女は自分から切り出してしまった
「それ…触れないように私達気を使ってたんだけど……」
「貴女から言ってしまいますの…?」
不意に出てしまった言葉に後悔はしない
どうせしばらく消えるはずのない苦しみを隠したところで意味は無い
「だってさ…やっと産まれたんだよ……?」
どうせなら
吐き出して楽になりたい
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