いち

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 月夜と星羅が朝食を食べ始めた頃、白崎一行は騒ぎながら道を歩いていた。 「私はお前と同じ生物というだけで耐えられない。黙ってそこの貯水池に沈むなら許してやる」 「偶然会っただけでその扱い酷くないか?」 「篠塚さん、なかなかの毒舌ですから……柳楽さんにだけですけど」  偶然柳楽と会っただけで柳楽のことを殺してしまおうとするほどキツい性格で、周りの人物をいつも唖然とさせてしまうロング金髪毒舌ビューティーこと、【篠塚 美咲姫】。  その篠塚の罵声を受けたのが頭の悪い書記委員、ヘラヘラショート茶髪バカこと、【柳楽 和真】。  そしてそして、礼儀正しく豆知識が豊富、呟き系美少女こと【椹木 詩織】。 「白崎さん、高嶺の家ってここから近いんですか?」 「あ、はぁ。確か、私の歩幅で約千五百歩くらいでしょうか……」 「わかりにくいわ! ったく……なんで自分の歩幅で言うかな! 普通は時間か距離でしょうが!」  今、椹木の質問に対して理解しがたい答えを出したのが先ほど紹介をした、天然天才とぼけ美人こと【白崎 優奈】。  その優奈の答えに的確にツッコミをいれたのが、体育会系ツッコミ担当ツンデレ爆発少女こと【神池 椎名】。  以上、この四人プラス部外者一名が、普段から月夜の生活に刺激を与える人物達である。 「おい、柳楽。月夜の家を知っているなら、黙って先頭を歩け」 「月夜の家に行くのですか女王様」 「黙ってと言った筈だが?」 「お、仰せのままに!」 「柳楽さん……ゴミ屑のようですね」  篠塚の命令に従順に従っている柳楽を見ながら、白崎は微笑みながらサラッと酷いことをいう。  その一部始終をいつものように見ている椹木と神池は、何も言葉が出てこなかった。  まるで時が止まったような感覚に、ここにいるみんなが陥っていた。
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