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4月も後半になり、一年生達もだんだん部に馴染んできていた。
そしてなんと篠原くんは二、三年生達にまじって練習をしている。
篠原くんはバスケが本当に上手。
初めて篠原くんのプレーを見た時みんなびっくりしていた。
篠原くんはまさに期待の天才ルーキー。
「マネージャー!ちょっとこっち来て!」
「はい!今行きます。」
先輩に呼ばれたので向かおうとした時、
「えっ?」
やばい。転ぶ!!
「…先輩。普通何もないとこで転けませんよ。ある意味先輩すごいですね。」
「えっ?篠原くん?……あっありがとう。ごめんね。」
転びそうだった私を篠原くんが受け止めてくれていた。
「先輩。」
「なっ何?」
「顔。」
「顔?何かついてる?」
「顔赤いですよ。」
「えっ?あっなっ何だか暑くて。そっそうだ!先輩に呼ばれたから早く行かなくちゃ!」
なんだか無性に恥ずかしくて私は逃げるように先輩の元へ向かった。
でも篠原くんが受け止めてくれたのは嬉しかったな。
……恥ずかしかったけど。
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