序章

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私はあの方の為に生きている あの方がいなければ私は生きている意味はない あの方が命令したことは何でもする 死ねと言われれば喜んで死ぬ だってあの方を愛しているから あの方と結婚してからもう五年がたつ 私はあの方が十九になって結婚した 私も十九だった 本当は十八で結婚したかったけどあの方は忙しい上に私の他に三人と結婚して私は一番最後に結婚したから遅くなってしまった 理由は他にもあるけど あの方は完璧な人だからライバルはいないわけない 他人は結婚は地獄だとか言っているけど私はそうは思わない 私は結婚して五年たった今でもあの方を初めて好きになったときと同じくらい愛しているから いや、あの方を初めて好きになったときより愛している あの方への愛は日に日に増えている 嗚呼……早くあの方に会いたい あの方は会う度にかっこよくなっていく 私はあの方にもっと好きになってもらうために美容には誰よりも気をつけている 子供はもういる 一人、五歳になる娘が この子がお腹の中に居たから結婚が遅くなった 子供は後息子が一人欲しい あの方の子供なら何人でも欲しいけど 子作りは娘が産まれてからもしようとした でもいざとなると心がたかぶって意識が朦朧としてしまう いつからこうなってしまったのか…
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