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江戸の数ある高名な道場ではなく、そんな田舎者が…それは真なのだろうか?
もしこれが真実だとしたら、相当の腕前に違いない。
平助は己の腕試しには、これ以上ない相手だと感じた。
「ごめん……」
平助は試衛館道場の門を叩いた。
「どちら様で?」
すると中から、色黒で長身の少年が出てきた。
骨格はしっかりしているが、顔には幼さが残る。
おそらくは自分とたいして歳も変わらなそうに見えた。
「拙者、藤堂平助と申す者です。剣術修行のおりに、沖田殿の名声を聞き参りました」
「そうですか、それではこちらでお待ち下さい……」
少年は手を差し出し、「ささこちらへ」と平助を案内した。
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