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PM4:00。
学校の帰り道。
またしても彼がいた。
空を見上げて。
金色の髪はよく目立ち、
風になびいている。
「何みてるの?」
「お前か…」
ちらりとこちらを見てからまた空に目を戻す。
つられて空をみる。
雲ひとつない青空。
いい天気だな。
そう考えていると、
「今日の夜、雨が降るぞ」
なぜわかるのだろうと九重くんを見ると、顔に出ていたのろう。
少し考えてから話してくれた。
「俺は狐の妖だから、天気の移り変わりがわかるんだ」
感嘆の言葉が口から漏れでた。
妖って便利だなー。
そして疑問に思っていることを口に出す。
「やっぱり狐の妖なんだね」
「正確には"九尾の狐"だがな」
九尾(きゅうび)ってしっぽが九本ある狐だろうか?
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