雨上がりの空とキミ

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「つゆりちゃん、いい夢みれた?」 帰り道の途中、さっきから日依が寝てたことをからかってくる。 狛井日依(はくいひより) この学校に来てから最初に友達になった女の子。 艶々の黒髪のロングストレートで胸の下あたりまである。肌は雪のように白い。 「もう!そんなに笑わないでよー」 ケラケラと笑いながら私達は帰っていた。夕暮れで頬を暖かなオレンジに染め上げる。 白い雲は重なり、空の彼方へと伸びている。 日依と別れを告げて、違う道を進む。 風が吹き木々が音をたて始める。 森の奥は暗く見えない。 不気味に感じた森を見ないように下を向きつつ早歩きをした。 するとポツリと地面に丸いしみが浮かび上がる。 いや正確には違う。 雨が降ってきたのだ。 空には千切れ雲がまとまり、少しだけ曇天。 太陽はまだ傾いていない。 じゃあこれは...
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