一章

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ー一華ー 「ん....」 空は暗く、まだ夜が明けぬうちに私は目を覚ました。 夢か....。ここ最近ずっと同じ夢を見る..。 何か起こりそうな..そんな気がする..。 「一華様、ご当主がお呼びです」 「わかったわ」 家族も故郷もない私はお母様の姉に引き取られ、今はお母様が育った里で暮らしている。 お祖父様も、里の皆も、とても良くしてくれたおかけで私はすぐに笑顔を取り戻すことができた。 「お祖父様、一華です」 「入りなさい」 「失礼します」 中に入ると、お祖父様の他に知らない男の人が座っていた。
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