一章

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「一華、そんなに泣いたら可愛い顔が台無しだぞ?」 「近藤さん...」 「俺たちはもっと強くなって、立派な武士になってみせる。だから一華も、立派な陰陽師になれるように頑張るんだぞ?」 「..はいっ!」 「ん、いい返事だ!(ニカッ)」 近藤さんは笑顔で私の頭を撫でてくれた。 「さぁ一華、そろそろ行きましょう」 「ばいばい、皆ー!」 「じゃーなっ、元気でなー」 「もぉ、泣いたりすんなよー」 私は最後の最後で笑顔になってみせた。次に会った時は、皆が驚くぐらい強くなると約束して、私は試衛館を卒業した。 そして三年後。 私はいろんな術を使えるようになり、陰陽師としての第一歩を踏み出していた。
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