一章

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ー一華ー 日か沈み、辺りが暗くなり始めた頃、私は昼間千夜と会った野原に来ていた。 「どーしよ....」 闇は妖怪にとって、一番力が得られる刻。一人で外にいては、絶対に標的にされてしまう。だけど.... 「帰りたくない....」 これが私の本音なのだ。 悩んでいると、どこからかヒラリと桜色の蝶が飛んできた。 「お母様の式神....」 ふと村に目を向けると、空が紅く染まっていることに気がついた。 「村が....!」 私は急いで村へ戻った。 これはただ事ではない。そう体が言っているのだ。 「これは....」 私は戻ってくるなり、自分の目を疑った。 炎は天までのぼり、人々は血を流し倒れていた。 どうしてこんなことに...。 私は少しでも村の人を助けようと、生きている人を探した。 だが、私の気持ちは無駄だった。生き残っている人間は一人もいないのだから....。 そうして自分の家の前まで来ると、倒れているお父様と戦っているお母様を見つけた。
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