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「ベストカップル賞だったけ?」
「中学んの時貰ってたよね」
何も言わない。
否定は、しないの?
あれ?
何か、変なの・・・
おさまりかけてた、心臓がドキンドキンと大きな音を立ててるように感じる。
えっと、今日のラッキーアイテムって何だったんだろう。
息苦しくなって、よろける。
彼の視界に私が入ったみたい。
ものすごく、ものすごくバツが悪そうな彼の顔。
「ハハ・・」
乾いた笑いが口から出る。
あ、私、唇カサカサだぁ。
「美紅・・・」
「あれ?えっと、あれ?もしかして、彼女?」
周りの人の声がとても遠くに聞こえる。
彼がなんて答えたのか聞こえない。
ただ、自分の鼓動だけが大きく大きくなっていく。
「美紅」
名前を呼ばれてるのに、返事が出来ない。
胸が痛い。
締め付けられる。
吐き気がする。
早くココを離れたい。
「みく!」
彼が慌てて走り寄ってくる。
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