風と共にさりぬ

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動物、もしくは食べ物を模した顔をした人間達が城の周りを囲み、歓声を上げていた。 これからこの国の王のスピーチが始まるのだ。 「陛下…外をご覧下さい。皆があなた様の登場を待っております」 コック帽を被った初老の男性が頭を下げながら言った。 「ああ、今日からアンパンマンの名前を受け継ぐんだ。父や祖父から受け継いだこの名を穢さぬように頑張るよ。ジャムもこれから迷惑をかけるかもしれないがよろしく頼むよ」 初老の男はその言葉に満足したように微笑み、城のテラスへと、若き王を導いた。 「さあ、アンパンマン17世の門出です!」 王がテラスに出ると共にファンファーレが鳴り響き民衆の歓声も一段と大きくなった。 数日前、先代の王アンパンマン16世が病のため亡くなった。 そのため一人息子であった、現アンパンマン17世が18歳という若さで王位につくこととなり、本日はそのお披露目という大切な日だった。 ほどなくして新王アンパンマン17世が就任のスピーチを始めた。 これからこのアンパンマンワールドをどのようにしたいかなどを10分ほど語り、また次の儀式へと移動した。
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