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パチリと開けた途端視界に入った眩しさに無意識のうちに目を細めた。
手で影を作り、眩しくなくなってから開けていく。
寺?
目の前に見えたそれは紛れもない寺院だった。
けれどわたしは学校の校舎から落ちた(正確には落とされた)はずで。
それでもじゃあ夢かと思うには余りにリアルで、天国かと思えばちゃんと足があって動かせて。
…五体満足。重畳、重畳。
なわけもないけれど、
鈍い思考の中、頬を引っ張る。
痛い。
指の隙間から覗く日の光。
雲ひとつない青空が広がっていて、頭だけ動かして左を見ても右を見ても、それを邪魔するものは何もなかった。
吸い込まれそうになる、その。
何もない、ただ青が広がってゆく、空。
何、も?
「、?」
そしてやっと、違和感に気付く。
起き上がって目の前に聳える寺を見上げ、そのまま首を上に向けて空を仰ぐ。
ここは、何処だ?
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