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(わぁ…、なんか嬉しいかも)
「先生って良い人なんですね! …あの、失礼なんですけど…名前聞いてもいいですか?」
少し驚いた表情で圭を見る。
「ははっ。 名前も知らなかったかぁ、ちょっとショックかも」
少し寂しそうに眉を下げ目線を下に下ろす。
「ごっ、ごめんなさいっ! 悪気があったわけじゃなくて…。 正直先生のこと知ったのさっきの体育館なんです!!」
寂しそうな顔をする先生を見て、傷付けてしまったと思い慌てて弁解する。
「あぁ、あくびしてたとき?」
ククっと小さく笑う。
またあの時のことを言われ、少しムっとしてしまう。
「もう! あくびは忘れてください! 名前のこと嬉しかったから、先生のことちょっと知りたいと思ったのに…」
頬を膨らませ先生を睨む。
そんな圭の行動に目尻を下げ微笑みながら、
「ごめん、ごめん。 もう言わないよ。 でも、少しでもオレに興味持ってもらえて嬉しいよ。 …特に、吉沢さんに」
少し恥ずかしそうに圭に優しく微笑む。
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