53人が本棚に入れています
本棚に追加
1年からずっと課題に終われる毎日。
3年になったからといって変わるわけじゃない。
むしろ卒業前の3年間の集大成、『作品発表会』という大きなショーもあるため、より一層忙しくなるのだ。
「真人と続けられるかなぁ。 今まで以上にデートできないし。 はぁ、ラブラブカップルが羨ましい」
真人とは優の彼氏。
多賀真人。
優とはもうすぐ2年になる。
「真人くんとは大丈夫でしょ。 毎日ここまで迎えに来てくれるんだから」
圭たちとは違う学校なのだが割りと近いため、毎日迎えに来てくれるのだ。
(優にベタ惚れだし(笑))
そんな真人の思いにまったく気付いていない優に少し呆れる。
圭もたまに一緒に帰るため真人とは仲が良い。
こないだ一緒に帰ったトキ真人に熱く語られたのを思い出す。
一緒に帰る途中、帰り道にあるファミレスで優がトイレに行ったトキのこと。
「やっぱいいなぁ。 優。 マジ結婚したい」
とこっちが恥ずかしくなるようなことを、優が帰って来るまで聞かされた。
(ほんと仲が良いよな-)
意識がどこかに行っている圭を優が呼び戻す。
「帰ってこ-い」
.
最初のコメントを投稿しよう!