第一章

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¨俺が悪いんだ¨ そう言って、辛そうに顔を歪めていた ¨せめて…間違った道に行かない様に、ちゃんと見ててやりたいんだ…¨ 何度も聞かされた言葉 ¨…そうだね、ヒロは優しいお兄さんだね¨ その度、そう返事をして来た 「…そうなんでしょ?…誤魔化さなくてもいいじゃない」 タバコを灰皿に押し付けて火を消し、甘い笑顔を見せる 「…ごめん。せっかく久々に会えたのにな…」 長い腕が伸びて来て、頬を撫でられる 「今日…いい…?」 さっきよりも甘い顔をして呟く様にたずねる 抱いてもいいか、という意味だ 「いいよ…」 抱かれると満たされる 愛されてる…と 抱かれている時は… そう思えるから
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