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「おーい、しりたろうやぁ。すまんが電気を消してくれ~」
布団の中で寝転がりながら、お爺さんが言います。
「あぁ、はいはい。………じゃなくて!何寝とんねん!ようやく主人公が登場して盛り上がるとこやないか!」
この主人公、思ったよりも高いスキルを兼ね備えているようで、ノリツッコミなんて技を披露し始めました。
「ちょっと静かにしておくれよ、今何時だと思ってんだい」
主人公のやかましいツッコミに、お婆さんは苦い表情でそう言います。
その後、何やかんやで言いくるめられた主人公は、結局一緒に寝ることになったのです。
布団の中で丸くなる主人公の心境はというと……
こんなんで鬼を退治できるのだろうか…
的な感じでした。
そんな主人公の不安などまったくの無駄。物語の流れ上、倒していただかねばならないのですから。
グゴー
グゴー
スピー
主人公の内にある不安と、周りから聞こえてくるけたたましいいびきのせいで、主人公にとって今晩は中々に長いものになったようです。
さぁて、ようやく物語の柱が出来てきたことで、いよいよ本編も折り返し地点を迎えます。
どうぞ最後までお楽しみください。
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