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「いよし、おいらも連れていきんさい。必ず力になってしんぜようぞ」
雀にそんなことを言われたしりたろうは、しばし悩みました。
「確か連れていくんは雀やのうて、キジだったはずやけどな…」
どうやら主人公のイメージするパーティーに、雀は含まれていないみたいです。
「雀はん、残念やけどな…」
「キジなんてそんな簡単に見つからんと思うぜよー!」
しりたろうの言葉を遮って、雀が声を荒げました。
「え、ちょ…いきなり何言っとんねん」
さすがのしりたろうも、面食らったようなリアクションをとります。
「あんさんが思っとるんは、雀ではなくてキジなんでっしゃろ?キジなんて探すのも一苦労でっせ?ここは雀にまけといた方が無難やって」
確かに一理ある…
といったような表情のしりたろう。
出来るだけとっとと鬼を退治し、物語を終わらせたいと思っているしりたろうの出した答えは……
「わかった。そこまで言うんなら連れてったるわ。しっかり頑張りーや」
雀で妥協することにしました。
こうして、かの有名な…お婆さん唯一の得意手料理であるきびだんごをあげる前に、早速一匹目の仲間が出来たのです。
幸先がいいとはこのことですな。
予定である残り二匹の仲間も、さっさと集めてしまいましょう!
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