本編

11/21
前へ
/23ページ
次へ
その後、しばしの間 仲間になったばかりの雀とコミュニケーションをとっていると、洗濯に行っていたお婆さんが帰ってきました。 「あー、だりぃ。このご時世に何が悲しくて川で洗濯せにゃならんのだ。洗濯機買えっての、まったく…」 何やらぶつぶつと文句を言うお婆さん。 何があったのかは知りませんが、すっかり人格が変わってしまったようです。 まるでどこぞのヤンキーのように、玄関でう○こ座りをしながら煙草までふかす有様です。 それに、よく見ると隣には猿のような生き物までいるではありませんか。 「えーっと…そこのおばはん? 突っ込みたいところは山ほどあるんやけども、とりあえず聞いとくわ…隣の猿は何やねん?」 しりたろうがそう聞くと、なぜか急にお婆さんは笑い始めました。 「あぁん? あっはっはっはっは! こいつは爺さんだよ! おかしいだろ?笑えよ!あっはっはっはっは!!」 後ろ姿だった猿のような生き物が振り返ると、確かにお爺さんの顔をしているではありませんか。 「チュンチュン、超展開だってばよ」 しりたろうが突っ込むよりも早くに、雀が言いました。 「おぉ~、しりたろうやぁ~、助けておくれよぉ」 猿爺さんは、しりたろうと目が合うと、そんなことを言いながら駆け寄ってきました。 しばしの事情説明に入ります。  
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加