常連、香霖堂にて一堂に会す

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そこからはスーパーマリo……魔理沙タイム。 キノコの話題をベースに最近の出来事を織り交ぜながら、まるで弾の尽きる事のない機関銃のように口から言葉を乱射してくる。 正直堪ったものではない。 誰か、助けてくれ。 そんな願いが再び神に届いたのか。 僕の第六感が更なる来客を捉えた。 「邪魔するわよ」 「邪魔するなら帰ってくれ」 「別にいいじゃない。買い物客がいる訳でもないし」 入って来たのは腋が開いている特徴的な巫女服を身に纏った少女。 この少女が恐らく博麗神社の巫女なのだろう。 「よう霊夢。」 「外に箒があったから予想してたけど、やっぱりあんたも居たのね」 そう言って魔理沙の隣に腰を下ろす霊夢さんとかいう名前の巫女さん。 どうやら二人はそれなりに親しい仲のようだ。 魔理沙からの一方通行というのも有り得るが。 「何をしに?」 「お茶をしに」 先程見たばかりのやり取りを霖之助さんと繰り広げている。 「それと、そいつを見に」 付け加えるように言って僕を見る彼女。 その眼力に内心たじろいでしまった。 「あんたが外から来たって奴ね」 「はい。東海林 琢磨と言います。」 「私は博麗 霊夢。博麗神社の巫女であると同時に妖怪退治と博麗大結界の管理もしてるわ。よろしく」 自己紹介と共に手を差し出してきた博麗さん。 一体何処で僕の事を知ったのだろう。 「はい。よろしくお願いします」 僕は差し出されたその手を握り返す。 何だか不思議な雰囲気の人だな。
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