常連、香霖堂にて一堂に会す

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「にしても最近平和過ぎよね。退屈ったらありゃしない」 新たに淹れられたお茶を啜りながら不満気な様子でそう言う霊夢さん。 確かに適度な刺激は必要であるというのは僕も思う所ではあるが。 「その辺にうろついてる妖怪でも狩ろうかしら」 訂正。 彼女にとっては、適度ではなく過度、の間違いだった。 しかしなんと気性の荒い巫女さんなのだろう。 それでいいのか神に仕える者として。 と、そこで反応したのが魔理沙。 お茶を置いて立ち上がると、 「お、じゃあ私と弾幕ごっこで勝負するか?」 何やら物騒な発言をした。 弾幕ごっこは一種のゲームとして行うものであると聞いてはいるが、その言葉に感じる暴力的なイメージがどうしても拭えない。 しかも、それをするのが数々の異変とやらを解決していると噂の、この二人だ。 もう想像すらしたくないレベルである。 「あんたが私の相手になるの?果たして何秒もつかしらねぇ」 そしてこちらも乗り気な霊夢さん。 しかも挑発までする始末。 「はっ、言ってくれるぜ。負けて泣くんじゃないぞ」 「へぇ、誰が泣くって?」 「あれ、聞こえなかったか?霊夢が負けて泣くって言ったんだ」 「上等じゃない。その顔に陰陽玉ぶつけてやるわ」 「マスタースパークで押し潰してやるぜ」 一触即発。 どちらも準備万端、もう今にでも闘いを始めかねない雰囲気である。
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