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「すみません、今日は遠慮しておきます」
善意を踏みにじる形になって本当に申し訳ない気分だ。
「そうですか。でも、そのうちに来て下さいね。光のある生活は素晴らしいですよ」
「はい。後日伺います」
炬燵で幸せになる為に、そして何よりも動物の一部をモフって和む為に。
「あ、でも永遠亭は迷いの竹林の中にあるので自分の足で来るのは絶対にやめた方がいいですよ。名前の通りに迷いますから」
「そうなんですか?」
何故そんな場所に病院が。
「ですから、また私が里に来ている時にでも声をかけて頂ければご案内します」
「ありがとうございます」
しかしこの人も良い人だなぁ。
礼儀正しいし和むし。
幻想郷には良い人が多いのだろうか。
「では私はそろそろ帰りますね。あまり遅くなると師匠にお仕置きされてしまいますから」
そう言って過去にお仕置きをされた事があるのだろう、少し顔を青くして身震いをする鈴仙さん。
どんなお仕置きを受けたのか気になるな。
「帰り道に気をつけて下さい。鈴仙さん」
「大丈夫ですよ。こう見えて私って結構強いんです。でもありがとうございます、また会いましょう」
鈴仙さんは手を振って去っていった。
それにしても強そうには全く見えない容姿だが本当に大丈夫なのか。
まあ僕が言えた事じゃないか。
さて、そろそろ暗くなるから僕も帰ろうかな。
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