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『 …あ…ちゃ…』
何か聞こえる…。
誰かが…。
「結愛ちゃん!」
「……ふぇ?」
目を覚ますと、いきなり茉莉菜ちゃんの顔が度アップで見えた。
「ごめんね。起こしちゃって。なかなか起きないし、お昼の時間終わっちゃうから。」
「あっごめんね。お昼食べなきゃね。今何時?」
“う~ん”といいながら茉莉菜ちゃんは、時計をちらっと見た。
「13時よ。あっ!さっき朝話していた新しい入院者が来たのよ。」
「えっ!?ほんと!?」
「あっでもお昼食べてからじゃないと駄目よ。」
“は~い”とダルそうな返事をして急いでご飯を食べ終える。今日に限って嫌いな椎茸が入っているし。
「御馳走様でした!!行ってきます。」
勢いよく部屋を出た。
けど…
「あっ。茉莉菜ちゃん!何号室?」
「512号室よ。走っちゃ駄目だからね。」
“はーい”と今回は、はっきりといい、急ぎ足で廊下を歩く。
“512号室”うん。合ってる。
深呼吸をして一息をつく。
よし。
“ガラガラ”
ドアを勢いよく開けた。
「はじめまして。木下結愛です!お友達に…なりましょう?」
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