122人が本棚に入れています
本棚に追加
「………すいません!間違えました。」
開けたドアを再び閉じる。
あれ?
ここで合ってるよね?
きちんと“512号室”って書いてあるし。
今度は慎重に静かに開ける。
やっぱりそこに居るのは“女の子”ではなく、明らかに“男の子”。しかも爽やかイケメン君。
今まで見た中で一番綺麗かも。ちょっと感動。
思わず見とれてしまった。
「入らないの?」
「えっ?あっ…入ります。」
再びドアを開けてしまった以上入るしか手段がなく、仕方なく入った。
「あの…。この部屋に女の子が入院してきたって聞い…」
「お友達になりたいんだっけ?」
言葉を言い終わらないうちに男の子が話しかけてきた。
「…へ?あっあの…。」
「いいよ。お友達になってあげる。俺の名前は真城空(ましろ そら)。高2。よろしく。」
「え?あっ…木下結愛。高2です。よろしくお願いします。」
「うん。……ぷっ。ごめ…もう無理。ははっはははは…」
「…………………。」
なっ何?
一体何が起きたの?
勝手に友達になってるし。嫌、私が一応言ったんだけど。
勝手に笑われるし。
口がポカーンと空いてしまう。
最初のコメントを投稿しよう!