哀しみ

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三奈ちゃんは答えの冊子を都ちゃんに渡してイスを都ちゃんの席に置いて座った。 哲志くんは私の席にイスを置いて私と都ちゃんが座るのを待っていた。 私と都ちゃんは自分の席に座る。 私の席の前には三奈ちゃんが座って都ちゃんの席に哲志くんが座っていた。 「……………」 かなり違和感があった。 「都ちゃん……?」 「はい。何でしょう霊夢?」 真顔で都ちゃんが聞いてくる。 「わざと私の席に座ってないよね……?」 「分かる?」 「ごめんなさいは?」 「ごめん霊夢……」 「分かってくれるなら良いよ?都ちゃん?」 いつの間にか私は怖い顔になっていた。 三奈ちゃんは恐怖に震え上がっていた。 哲志くんは相変わらず興味が無いのかボーっとしていた。 怒られた都ちゃんは顔をひきつっていた。 「れっ、霊夢……。とりあえずその怖い顔やめてくれないかな?おじ様怖くて話しづらいよ……」 「あっ……。ごっ、ごめん都ちゃん」 とりあえず私は慌てていつもの顔にもどした。 都ちゃんは安心して元の席にお互い座った。 時計は10時30分をちょうど指していた。 私は丁度都ちゃんの答え合わせを終わらせたところだった。終わったのは良いけどかなり右手が痛かった。 何故なら都ちゃんが、全部の問題を短時間で解いているのに全部間違っているから直しを書くのに大変だった。 勿論都ちゃんは落ち込んでいた。 三奈ちゃんが「頑張ってファイトですわ」とか言って都ちゃんを励ましていた。 (やっぱり友達思いなんだな三奈ちゃん) 私は改めて三奈ちゃんを心の中で誉めていた。
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