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しばらくして私と哲志くんは現場検証を始めた。まず気になった物があった。
都ちゃんの机の上に不自然に置いてある財布があった。
「哲志くん、都ちゃんの机を見て。」
哲志くんはそれを聞いて都ちゃんの机を見た。
哲志くんも不自然においてある財布に気づいた様子だったみたいで私に聞いてきた。
「なあ霊夢。この財布に見覚えはある?僕は三奈の財布じゃないと思うんだけど。」
確かに財布は三奈ちゃんの物ではなくおそらく都ちゃんの物と考えていいかもと思った。
とりあえずメモに書いた。
メモを書き終えて私が次に気になったものがあった。
それは異様に削られた鉛筆だった。
普通鉛筆は先端部分が尖っていたらいいのだけど、この鉛筆は先端部分が折れて持つ所が短くなっていた。しかも鉛筆自体が真新しい鉛筆のようだった。
私は鉛筆削りを探してみた。けど都ちゃんの筆箱や引き出しには見あたらなかった。
私は哲志くんに手伝ってもらおうと考えた。
「哲志くんお願いがあるのだけど、鉛筆削りを探してほしいんだけどいいかな?」
哲志くんは不思議に思ったのかズボンのポケットに手を突っ込み何かを探していた。
「……哲志くん。何しているの?」
「鉛筆削りが確か僕のポケットに入れているはずなんだけど……。」
私は期待してみた。なぜなら異様に削られた鉛筆の謎が解けると思ったからだった。
しばらく哲志くんは鉛筆削りを探していたのだけど結局見つからなかった。
私は少し残念な気持ちだった。
「……哲志くん。ひとつ聞いて良いかな?……かな?」
私は質問を強調するため語尾を繰り返した。
私は癖で何かを強調するときに語尾を繰り返してしまったりする。
最近は癖を直すため頑張っているけどたまにこんなかんじでつい喋ってしまう。
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