哀しみ

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昭和59年6月10日 朝がきた。 何気ない朝だ。 私は目を虚ろにしながら布団を畳みカーテンを開ける。 とても気持ちいい天気で気分が目が覚め気分が良くなった。 すると下からお母さんの怒鳴り声が聞こえた。 「霊夢。いつまで寝てるの!」 それをきいた私は時計をみて慌てた。 何故なら時計の針は7時30分をすぎていたからだ。 「キャー!遅刻しちゃうよぉぉ!!」 急いで制服に着替えカバンに教科書をいれて下に降り、朝ご飯を急いでかき込み家を出た。 私こと下野霊夢【シモノレム】は両親の諸事情で都会からこの伊月村に引っ越してきた普通の高校生。 好きなことは探検とスポーツ。 探検は最近始めた趣味で伊月村の自然に魅力されて始めた。 スポーツは気分でいろいろやっていたりする。 年齢は17だけど見た目でよく中学生に間違えられてしまう。 私は学校に遅刻しないよう急いで田んぼのあぜ道を走っている。 外はセミが鳴いている。 さすがに田舎であるため自然が広がっていて6月なのにセミが鳴いてる。 私がこの伊月村に引っ越してちょうど1ヶ月がたつ。 道が入り組んでいたりするのではじめは迷ってしまったことが何回もあったけど今はだいぶ慣れて来た。だけどたまに帰り道で相変わらず迷ってしまう。 しばらく走ってると遠くに人がみえた。 私は近くまで走り挨拶をした。 「おっはよ~都ちゃん!まさか私と同じで寝坊したの?」 挨拶された女の子は笑顔で答える。 「さすが霊夢。おじ様より鋭いねぇ。ニャハハハ」 ニャハハハとおじ様と言う女の子にしてはちょっと男勝りの女の子。 持田都子【モチタミヤコ】 伊月村の村長の孫娘で活発な性格の持ち主。 好きなことはゲームでゲームといっても最近流行りのビデオゲームがすきじゃなく、トランプとか将棋などのゲームが好きらしい。 私と同い年でいろいろ気が合うため引っ越してきたときにすぐ仲良しになった。
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