哀しみ

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私と都ちゃんは一緒に学校までの道のりを走っていた。 時間が分からないのもあって余計に心配 で気にしながら走ってると都ちゃんが話しかけてきた。 「ねぇ霊夢。おじ様と競争しない?」 「えっ?でも…余計に疲れちゃうよ」 「競争に負けたら、ジュース一本おごりねぇニャハハハ!」 いきなり都ちゃんが走り出した。 (無理やりすぎるよ……) そんな事を思いながらペースを崩さず走る。 「霊夢。おじ様に勝ったら特別にお菓子もあげるよニャハハハ!」 そう言われて思わず私は猛ダッシュで都ちゃんを抜かした。 (だってジュースおごるお金が無いだもん……。それに私が勝ったらお菓子とジュースがもれなくおごってもらえるのは凄くうれしい) 私はニヤけながらそんな事を思っている。 都ちゃんは私に抜かされたことで走るスピードを上げた。 都ちゃんは意外に運動神経が良くて100メートル走では私と互角かそれ以上の速さで走る事かできる。 そのため私は緊張していた。 私と都ちゃんはラストスパートでお互いに全力で走ってると校門見えてきた。 「おりゃあああ!!霊夢に負けるわけにはいかない!」 「私も都ちゃんに負けないから!」 お互い並行に学校の校門を通り過ぎた。 お互い足を止め息をあらげていた。 「ハァハァ……。いい勝負だったね……」 都ちゃんが話しかけてきた。 「ゲホッゲホッ!確かに都ちゃん本気で走ったね……」 とりあえず呼吸が落ち着き、校門にいる校長先生に話しかけた。 「校長先生。おはようございます」 「おうおう。おはよう霊夢さんに都子さん。さっきの競争はなんだったのかねぇ?」 「私と都ちゃんは遅刻しそうになっていたから運動で競争したんです」 すると校長先生は笑顔でこういった。 「君たち遅刻しそうになっていたじゃなくてもう遅刻しているんだよ?」 「「……え?」」 私と都ちゃんは同時に反応した。
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